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25時さん (7gco3nsr)2021/8/19 22:57 (No.82905)削除
サブキャラです。

【名前】小野崎 由美
【職業】退魔師
【階級】3級
【亭号】烏瓜
【神社】深川神宮
【性別】女
【年齢】26
【性格】年下に弱い。年下に話しかけられるとオドオドしてしまう。コミュ障であまり話したがらないが故に周りからお堅い人に思われている。お酒が好き。酒豪。コミュ障で高嶺の花扱いされているので出会いが無い。天然。
【容姿】黒髪ロングで、フォーマルスーツ。ハイヒールを履いている。身長163cm。右目の下あたりに泣きぼくろがある。顔は整っている方。スタイルはスレンダー。ピアスをつけているが穴は開けていない。穴を開けると痛そうだから。黒タイツを履いている。
【神威】『鳥居de大移動☆』猿田彦の神から授かった神威。ネーミングセンスは本人のもの。神社の鳥居と鳥居を繋いでワープホールを作る。ワープホールを開いている間は出たり入ったりする事が出来る。ワープホールは5分くらい開いていられる。深川から出雲大社までだったら4〜5回まで開くことが出来る。距離と、その神社の規模によって消費する霊力量が変わる。遠ければ遠いほど、規模が小さければ小さいほど霊力の消費は大きくなる。使う際は神威の名前を言わなくても使える。
【代償】方向感覚の喪失
【備考】記憶力が良く、何月何日に誰と食事したなどを覚えていられる。しかし、代償で酷い方向音痴である。
【sv】「付き合って、ですか。何処にでしょうか?」
「『鳥居de大移動☆』……なんですか?早く通って下さい」
「皆様の無事を、願っています。いってらっしゃいませ」
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匿名さん (80g4lwsy)2021/8/2 16:15 (No.81842)削除
知り合いが描いてくれた紗香ちゃん
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名無しの劣等さん (7hq0dxob)2021/7/30 16:11 (No.81651)削除
【イベント名】
「夏よ、今こそ花として空に散れ」
【開催日】
8/3(火)~5日(木)の3日間を予定
【開催場所】
イベント部屋
【場所】
深川神宮周辺
【ジャンル】
ほのぼの、遊び
【ロスト制度】
一切ございません
【推奨】
どのキャラでも構いません
【時間の経過】
リアルタイム
【概要】
うだるような暑さ、焼き尽くさんとばかりに降り注ぐ太陽の光。
遊び盛りを過ぎた大人達にとって夏と言えば上記の感想がまず真っ先に浮かぶことであろう。逆に年端も行かぬ者達にとっては、遊ぶならばこれからだ!と息巻く事であろう。
思いの違いによって意見の交差はあるだろうが、両者とも特に楽しめるものと言えば…そう、【夏祭り】だ。
今回は老若男女問わず、日々悪魔の退治や事務処理と言う仕事に明け暮れる退魔師達に向けて、珍しく上の者達が君達に休暇兼リフレッシュを込めた夏祭りのパトロール任務を課した。
ただ休むと言うだけならば、少なからずワーカーホリックの者が反発するだろう。しかし、建前だろうと任務とあれば文句も言うまい。
最近は何かと物騒な事件も多かったが故の配慮なのかもしれない。不安要素が多く残る中ではあるが、束の間の安息を楽しんでもらえれば幸いだ。
【イベント進行】
今回のイベントは今までの戦闘や探索と言ったものとは違い、主に皆さんが自由に動くタイプの息抜きイベントです。特に制限はなく、内容としては現実の夏祭りと同じ感じです。出ている屋台の種類は以下の通りとなっております。
・射的、輪投げ、金魚すくい、ベビーカステラ、チョコバナナ、りんご飴、綿菓子、漬物、くじ引き、唐揚げ、たこせん、お面、クレープ、焼きとうもろこし、イカ焼き、焼きそば、お好み焼き、焼き鳥、ドリンク、じゃがバター、フランクフルト、かき氷、ヨーヨー釣り、牛串、型抜き、海鮮焼き
屋台は日を追う毎に少しずつ少なくなっていきますので予めご了承のほどを。運要素の絡むくじ引きや射的はこちらで管理いたします。ダイスをもって判定を出す場合もありますので、ご協力願います。
また、特殊イベントもご用意しております。こちらは完全にいつ、どう言ったものが出るのか、一切がわからないランダム性の物となっているので、ドキドキワクワクしながらお楽しみください。
キャラ数に制限は無いので、管理できる範囲内であればどれだけ出していただいても構いません。(多数のキャラを扱うのに慣れていない、自身がない場合は一人にすることをオススメ致します)
終了時間は日付が変わるまでです。
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さん (7jb12sey)2021/7/1 20:22 (No.79899)削除
或る昔のお話



「ねえそこのキミ、ボクと契約しない?」


何時ものように神社でお参りしてたら、賽銭箱の上にネコが居た。
仰天し、目を丸くしている少年に、ネコはふあ、とあくびをすると、
ポンっと煙がはじき、少年よりはるかに小さい子供が現れた。


「ネコ…あれ、え?子供…?」


困惑している少年の前に、堂々と賽銭箱の上に座る
子供は、ニコッと笑ってから答えた。


「「どちらでもあってどちらでもない」よ、ボクは。」


すると少年は今、子供にネコの尻尾が生えてることに気付いた。


「ねえねえ、さっきの答え、聞かせてよ?」
「答え…?」
「契約!」


無邪気に「契約契約ー♪」と笑う子供に
少々の警戒心を抱きつつ、少年は尋ねた


「…契約って言われても、
君がどんな神様…?か、わからへんよ…」

困ったように少年が言うと、
子供は「おわあ」と言って


「知らないの?!ボク有名だよ!
ホラ!ここの神社の神様だよーーー」


うーーー!とふてくされる子供は
更に少年に詰め寄った。


「ねえねえ、ボクと契約する?しない?」
「え、えと…」


ちょっと考えさせてください…



この出会いが、のちの
季鈴黄葉と猫鈴尊である。「ある!」「いや短いやん!史実やけど!短っ」
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楊貴妃さん (7oskzwxe)2021/6/19 03:53 (No.79213)削除
ミナトバちゃんの楽しい武器調達









 午後10時。
 ある程度纏まった金を連れて、私はバーにやってきた。

「おいおい、良い子はお家に帰ってねんねして……待て、何故お前が居るんだミナトバ」
「モーゼスおじさん、相談があるの」

 よいしょ、と座って相手の方に安かばんを投げる。

「いきなりなんだ……って札束じゃないか。ざっくり見ただけで200万はあるぞ。金遣いが見かけによらず荒いな、俺への貢物か?」
「それなりの物を用意してもらおうと思って。銃は基本10万とかするって聞いたからそれくらいならオーダーしてもお釣りは来るでしょ?」
「まあな、しかしお前はニーベルンゲンもガトリングも色々あるって聞いたんだが。ミサイル持ちならわざわざ俺のところに来るかね?お望みはアサルトライフルか?今はAK-47置いてないぞ」

 ノンノン、アサルトライフルなんか持ったら傾向性が落ちましてよっていうか、サブアームを買いにきてそれはないでしょ。

「単純に拳銃が欲しいの。出来ればリボルバー」
「____はぁ、マガジンじゃなくてか?」
「お客様はリボルバーと仰ってますが」
「いや待て待て、人間がリボルバー使うなら分からなくはないが魔人幼女がリボルバーか。何故それなんだ、マガジンの方が事前準備しておけば取り回しはいいぞ」
「うーん、いいかなあ。サイドアーム運用で使う予定だからね」
「はぁ、分かった。まずは既存の銃を見てってくれ」

 目の前のテーブルに何個か銃を置かれた。リボルバーを使うなら、ということで珍しいものもある。

「まずこのバカでかい銃は見た事あるね」
「そいつはS&W m500、ハンドガンの中では最大級の火力を誇る.50AE弾を使用するリボルバーだ。同じ弾を使用するのはデザートイーグルとかだな」

 遊狩 城って名前の人から借りたことがあった。ダブルバレルでなかなか面白かった覚えがある。

「ふぅん、最初から高火力なものを出すじゃない。これの装填数六発バージョンはある?」
「あるにはあるが、オーダーメイドだな。今は置いてない、作らないとな」
「分かった……じゃあ次これ」

 目の前にあったザ・リボルバーと言える武器を手に取ってみる。至って普通のリボルバー、黒くて取り回しに特化している。

「そいつはM360 sakura、日本警察向けのリボルバーだ。実は一回売れた良い商品なんだよな。日本じゃストッピングパワーなんて飾りだから、取り回しにおいて他の追随を許さない性能をしている」
「Wikipediaじゃ公式カタログに載らないモデルとか書いてあったけど?」
「退魔師も細かい区分はあるが国家公務員だからな。スミス&ウェッソン社も退魔師向けのモデルを開発中で、そのデータ集めの謝礼にとこちらにもそのモデルを回してくれてるんだ」
「で、売れた銃はどうなの?」
「客層に関しては予想外だったけど、系統で見れば予想通りだった。3級や2級は取り回しが重要視されてて、マテバやベレッタが売れたな。一級に関してはm500があった。強いものを相手にするなら威力が高くないといけないらしい。最も、一級で一番多かったのはカスタマイズだったな」

 聞いた話によると、遊狩のダブルバレルやある一級の宝石を撃つ銃、合体銃や神代レベルの力を含めた銃の修復などを請け負ったらしい。

「そうだなあ、じゃあこれも。こっちはちょっと上品感があって軽いね。さっきのsakuraみたい」
「やけにS&Wを選ぶな。そいつはm45ボディーガード、兵士ではなく工作員とか特殊部隊員とかが好むやつ。一番多いのは私服警察官かな」
「H&Kは基本的にオートマチックでしょ?自然とそうなると思うんだよ〜。うーん、にしても良いなあ」
「じゃあ、共産主義のアホらしい拳銃でも見てみるか?」

 モーゼスおじさんが取り出したのは、二つのリボルバー。けど、どっちともアホみたいに大きい。

「じゃあ、こっちの銃口が低いのから」
「これはRSh-12、ロシアが2014年あたりに発表した大口径拳銃だ。と言っても世間の目に触れたのは一瞬で、量産モデルとかあるのかは知らないけどな。一応使用するのは12.7×99mm弾だってことは分かったからそれらを元に作った再現品なのは伝えておこう」
「うーん……大きい事が分かったけど、比較対象とかある?」
「例えばだな」

 さっき置いたm500を取って、目の前に置く。

「ミナトバが最初に触ったm500、あれは一応拳銃弾だ。拳銃の弾の現時点最高の火力を有する。で、今持ってるRSh-12はライフルや重機関銃に使われる弾を拳銃で撃つ。ロシアは発表時テロリスト制圧用として製作したみたいだな」
「ストッピングパワーって言ってたもんね。やっぱり火力があった方が制圧も早くなる、携行性が上がった高火力はそれで存在価値あるもんね」
「つまりそういう事だ。退魔師も悪魔というテロリストをなんとかしないといけない、最も悪魔は殺してもお咎め無いから火力に振っても問題はない」

 RSh-12を置いてから、もう一つのリボルバーを手にする。本当にハンドキャノンと言ったほうが形状的にも正しい。

「どれどれ……プファイファーツェリスカ?言いにくい名前」
「プファイファーツェリスカ、英語でPfeiferZeliska……なんかドイツみたいな名前だな。
 けどこいつはオーストリアで生まれた拳銃で、使う弾は600NE弾。使う弾は、象の頭蓋骨を堂々と粉砕できる威力を持っている。まあ本来はライフルで使うやつだ、まさしくハンドキャノン!だと思うが」
「良いなあ、形状もクラシック。断層部分が丸っこいのって昔のリボルバーっぽくて良いなあ」
「……なあ、一つ聞いていいか?」
「なぁに?」
「なんでそんなに詳しいんだ?」

 何故でしょうか。それはもちろん前々からサイドアームとして勉強していて、その際に色々知ったってだけ。でもそれ言うとなんかつまらないなあ。

「乙女の秘密って事で」
「はいはい。で、どうするよ?」

 悩む。
 サイドアームは別に自身の腕力を鑑みたところで威力に制限かける必要はない。つまりサイドアームでハンドキャノンを持ってもいい。しかし呪力がある以上別に取り回しにしても火力が致命的な部分まで落ちると言うこともない。
 はてどうするか。というか改造も込みなのだから、1から作るでもいいわけだ。
 個人的にはRSh-12が気に入った。しかし装弾数五発はなあ。正直あと一発欲しいところ。

「えっとね、これ既製品何円する?」
「日本円で100万だな。専用弾を使用するわけでもなく弾種も古くからのものもあるからPfeiferZeliskaよりは安い。お取り寄せしたのも含めてこっちは200万を超えるだろうからな」
「じゃあRSh-12をカスタムした上で購入したいな」
「だろうなあ。で、どうしたいんだ?」

 またそこで悩む。威力が高すぎるためマテバのように変更できるようにしたら壊れやすくなるかもしれないし。六発弾倉にするのはそうだが、他にはどうしようか。

「色彩塗装なら5万でなんとか。どうする?」
「それも欲しいな。六発弾倉とあとデタッチャブルリロード出来たりは……する?」
「シングル・アクション・アーミーみたいに使う気か?」
「リロードが大変そうだからそれを見越して」
「なるほど、色はどうする?」
「銃本体は深紅で、黒樫のグリップ。弾倉は本体よりも少し明るめの赤で」
「サイケデリックってか乙女な配色だな。まるで魔法少女のおもちゃだ」
「魔法少女はハンドキャノン使ったりしないよ」

 メモを取っている。デタッチャブルリロード可能で、言ったこと全部書いてるようだ。
 そうだ、名前を決めよう!乙女な名前をつけよう。

「商品名、必要でしょう?」
「RSh-12カスタムとして書くだけだが」
「つまらないよっ!」
「____型番だけのカッコ良さを知らない阿呆め」
「乙女に型番だけなんて、花に鋼鉄よ」
「粋ではないな、その例え」

 困った顔を見るのが堪らないのは多分魔人の性でしょう、じゃあどうしようか。

「赤いスポンジに苺にチョコレート!甘そうね。ストロベリーソースは、銃弾を撃てばたっぷりかかるわ。じゃあ……ストロベリーケーキ?」
「子供向けの商品企画とは初めてだな。しかし、分かった。これでいいんだな?待ってろ、これならある程度時間があればいい。それまでケーキとジュースを飲んで待ってろ」

 RSh-12を持って、モーゼスおじさんは奥の方へ。出されたのは、苺のケーキとミルクティー。
 大好きだよ、そういうところ。では頂こう。

「うーん、甘くて素敵だなあ。ミルクティーだってあったかくて、冷たいケーキとよく似合う____」

 舌鼓を打ってる、奥ではかちゃかちゃ聞こえてくる。

「全部食べちゃった後だとちょっと勿体なくなるなるねえ」
「うし、終わったぞ。おーい」

 作業が早いこと。
 呼ばれたので、そちらへ向かうことにした。

 地下は凄くアメリカン。それっぽい音楽流れてるけど、目の前には注文したと思わしきものが。

「これがストロベリーケーキね」
「ああ」

 腕力には自信があるので、片腕で持って的に向ける。そのまま引き金を引く。
 どんっ、と重い音と腕にかかる負荷。それでも銃口が軽く跳ねるだけで、的を見ると胴体部にしっかり当たっている。
 もう一発、とハンマーを下ろしてから撃つ。今度はちゃんと、頭に当たった。

「反動と音で相手を脅すにはいいね。それに穴はどでかいし」
「ホローポイントよりも恐ろしさがあるな。身軽に動ける少女がこんな怪物を扱うと考えるだけで恐ろしい」
「威力はあるから最低限の呪力だけでなんとかできるのもいいね。そういえばお金はどれくらい?」

 モーゼスおじさんはリロード用の弾倉を6個と弾箱を持ってきてから電卓を見せた。

「それらも全部塗装して改造してとやったら丁度200万がいい塩梅だ。どうだ?」
「分かった!ありがとう、おじさん!」

 持ってきた空のバッグに、作ってもらった得物を入れてから手を振って店を出る。
 ニーベルンゲンが使えないって状態のアイテムがある。それも自分専用の化け物じみた拳銃!
 ああ、たのしみ。悪魔や呪術師をこれで屠るのが!
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S
Sidukiさん (7sh8tlt2)2021/5/17 23:08 (No.77071)削除
サブキャラ。
楽心さんの契約している神さまです。
その内、過去のことも打ち込めたらなぁと思います(´∀`*)
【名前】磐長媛命(いわなが ひめ)
【性別】女
【種族】神
【神社】凛峰(りんね)神社
【容姿】女性の平均身長よりやや低めで白髪の青い逆目。周りに気泡のような物が浮いては消えている。現代にはあまり着ないような着物。
【性格】大人しく少し人見知り。それなりの外への興味は持っている。
【神威】一竿風月(いっかんふうげつ)
ある一定範囲内から出れないけど怪我も負わないし老いもしない。
食事も必要としないし、寝なくても排泄も要らなくなる。
不老不死の神威。
【備考】楽心と契約した永久不変の神様。昔、「人々が長生きできるように」と神社が建てられたが信仰への広まりは小さく、また悪魔への影響による災いも多々あり、日に日に薄れていった。1人寂しくいたところに退魔師の楽心が現れる。自分のことを打ち解けた彼女に彼は「1人で寂しくないようにそばにいよう。神威を授けて欲しい」と提案をされ、彼の気遣いに惹かれ、契約をする。
しかし、日々の悪魔の討伐で傷つく楽心を見て少し心苦しく後悔もしている面もあるがその分彼が癒えるよう日々捧げている。

【sv】
「磐長暖命…ヒメでいいです。」
「楽心さん、どうしてそこまでしてくれるんですか。」
「ごめん…ごめん楽心…本当は苦しいはずなのに私は…」
「貴方がそばに居てくれるなら…もっと頑張る(微笑む)」
気泡のようなものが浮いてるのが特徴です。
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名無しの劣等さん (7hq0dxob)2021/4/28 08:33 (No.75652)削除
【Fatal Choice】

これは所謂イベントの「後日談」的なものです。拙い文章力なりに、物語性を感じられるような小説感に纏めてみました。寝ずに(寝れなかったのですと言い訳をしておきます。)書いた物なので誤字脱字があってもご了承下さい…。登場人物は三人と少ないながらに、どれが誰かを知っている人はより楽しめるように、知らない人は出てくるキャラ達に興味を持って頂けるように仕上げてみたつもりです。時間がある時にでも読んでいただき、せめて暇潰し程度になれば幸いです。






 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「…本当に……宜しいのですね…?」

目の前で死刑執行を待つ相手に向かって、闇に纏われた者は再三の問い掛けをする。
手には無慈悲な程にギラリと刃の部分が光を反射させる得物が握られていた。
丁寧に、そして鋭利に磨がれており、その切れ味と言えば上手く狙いさえすれば骨の隙間を縫って首すら落とせることだろう。

これを用いて、相手を……

躊躇いが未だにちらつく視線と体、手は軽くだが震えてすら居た。
だが、そんなこちらの様子を見兼ねてなのだろうか。白髪の男はうっすらと目を開き、彼を見据えて静かながらに力強く訴えた。

『あぁ、悔いはねぇ。思い切り…




―――殺れ』


___________________________________

時は遡ること、大きな騒動であった哨戒班の失踪事件(参加者イベント「然りとて一閃 -謀りし策の巡る末-」の出来事)の終わりから程無くした頃合いだ。
一人の退魔師は現場に最後まで残り続け、とある魔人達の衝突を見届けていた。
魔人は三人、最初は白髪の男と金髪の男が戦っており、途中から何処からかやって来た女の魔人が白髪の男に混じり、二対一の戦いへ。
だが金髪の男は数の不利を圧倒的な力と技量で覆し、対峙する二人の首を今かと飛ばそうとした瞬間、その者を残して魔人二人と退魔師は闇に呑まれて消え去った。

これはその後の話だ。

壮絶な死闘が行われていたビルからかなり離れた位置、森の中だが開けて休むには十分そうな、そんな場所に三つ程の不自然な影が存在していた。
それは程無くして隆起し、やがて弾けて中から三人の人間が姿を表した。
一人は白髪で赤い瞳を持ち、民族が着けそうな装飾を身に纏っており、片腕の肘から先が無い男、一人はこれまた白髪で青い瞳を持ち、額に人間には確実に無い黒い角の生えた女、そして…一人は全身をパーカーの様な黒一色の服装に身を包み、挙げ句に素肌と言う物は一切見られない程の影に覆われた黒い者だった。

その場に居る全員が全員、憔悴しきっており、直ぐに言葉を発する者は居なかった。

『テメェ…何で助けた……退魔師だろ…』

その場に座り込むしかなく、休憩に専念していたが、遂に言葉無い静寂を打ち破ったのは白髪の男であった。

ぜぇはぁと息を切らしながらも漸く息が整ってきたのだろう、獣の様に睨む視線を真っ直ぐと捉えた黒一色の男はゆっくりと語り始めた。

「さぁ…何故、でしょうかね……気が付いたら動いてたのですよ、体が……おおよそ、私の勘が働きでもしたのでしょう。貴方に害は無い、と」

黒い者から口をついて出てきた言葉、それを聞いた白髪の男は疑い、探り、牽制、威嚇、様々な物が入り雑じった目を大きく見開き、そして
高らかに、馬鹿みたい大笑いをした。

『害は無い?正気か、お前は!見ての通り、俺達は魔人だ。何よりも俺はお前ら退魔師の潰すべき魔人の組織の幹――』

「えぇ、ですが…それ以上に感じられたのは仲間意識…いえ、気遣いでしたよ」

大笑いしながらも白髪の男は捲し立てる様に黒い男に言葉を叩き付けた。実態を知る相手はどれだけ取り繕っても、人間に姿を寄せても意味など無いからだ。
だがその言葉も最後まで言うには叶わず、遮られて終わった。
黒い者が放つ言葉は、それ以上の続きを言うに値せず、そして許しもしなかった。
白髪の男は押し黙り、相手をまるで値踏みでもするかの様にじっと見ていた。
女の方と言えば何かを言いたげにしていたが、白髪の男に視線と漂わせる雰囲気で押し止められたままであった。

『おい、テメェ…』

再度訪れた静寂、そしてそれを破ったのはまたしても白髪の男だった。呼ぶにしては実に乱暴なものだが、先程まで込められていたものがその視線には無く、ただ静かに相手を見て、続く言葉を放った。

『こいつをある森まで送れるか、最悪人目に付かなきゃ近くでも十分だ』

内容は簡単に表すなら"見逃し"…そう、悪魔や魔人を殺すことを生業とする敵に対して図太くも逃亡の手伝いをしろと宣うのだ。
当然ながら退魔師である黒い者が直ぐに首を縦に振る事など無い。

『もし引き受けてくれるならば…この首をくれてやる』

白髪の男も分かりきっている事だ。その上で彼は続け様に畳み掛けた。

『テメェが戻ってくるまで俺は此処を動かねぇ、誓ってやる。』

その言葉を聞いた瞬間に白髪の女は驚きの表情を浮かべ、直ぐ様に制止をしようとした。何ならば退魔師である黒い者を殺して二人で逃亡しようとした事だろう。手刀をし、黒い者に向けて突き出した。

けど、それすら彼女は成し得ずに終わった。白髪の男に止められたからだ、手刀を【その体で受け止めて】。

『……頼めるか』

口の端から血を一筋垂らしながらも、顔のみを横に向けて彼は問い掛けた。
黒い者と言えば瞬時に起こったその一部始終に固まっていたが、直ぐ様に理解をすれば立ち上がって二人へと歩み寄った。

「確かに、承りました」

力強く返事をする、これが相手を安心させるのに一番だと分かった上での言葉だった。事実、白髪の男の瞳には安堵の色が一瞬だが伺えた。

「ですが……一つ受け入れることの出来ないものがあります」

その安堵の色も、残念ながら続く言葉で一瞬にして消え去った。
「何が不満だ」と言わんばかりの顔をし、睨み付けてくるのを犇々と感じながら黒い者は白髪の女の肩に手を置き、小さくクスリと溢した。

「あなたの首は頂きません、ただその場で待っていてください」

その言葉を言い残すが早いか、その者と白髪の女は下の影から伸びた膜に包まれ、呑み込まれて瞬時に消え去ってしまった。

『……チッ…』

やられた、そう言いたげに悔しげな舌打ち一つしつつ、胸からだらだらと血を溢しながら白髪の男はふぅ…と一息吐き出してから、近くの木にフラフラと体を揺らしながら近付いた。
木の幹に体を押し付け、ズルズルと滑り落ちるように崩れて座ればポケットからタバコを取り出す。
一本咥えて火を付け、煙を蒸かせば空を仰ぎ、じっと黒い者が帰ってくるのを待った。


―――それからどれくらいの時間が経っただろうか?漸く戻ってきた黒い者がまず目にした光景と言えば、片胸に穴が空いた状態で座り込む白髪の男だった。
横には幾本かの吸い終わって火を消されたタバコの残骸が散らばっており、時間の経過を知らせるには十分であった。

『……逝く前にまた会えて光栄だな、時間ギリギリに来るのがテメェの主義か何かか…?』

気を失ったかの様に眠っていた白髪の男は相手が姿を表すと同時に目を覚まし、舌打ちを一つして嫌味を述べた。

「申し訳ありません…ですがご了承を、何分と消耗が激しい移動でしてね…呑まれるのを抵抗しながら進むのは骨が折れるのです」

黒い者はすまなそうにしながらも言い訳を口にする。
滅多に見られないであろうそんな姿に、腰に付けていた藍色の尻尾アクセサリーは不可思議に揺れていた。

『言い訳は良いんだよ……テメェにはまだ働いてもらう必要がある…』

「分かっていますよ、あなたも別の安全な場所へ―――」

『何寝惚けてやがる、そうじゃねぇよ…俺の首を獲る方だ…』

白髪の男は随分と面倒臭そうに大きな溜め息をつき、頭をガシガシと掻きむしった。
黒い者はそれを聞いた瞬間に一瞬体が強張り、そして躊躇いを見せた。
それに対してまた一つ溜め息を吐けば、ちょいちょいとこっちへ来いのジェスチャーを一つ行う。
不思議そうにしながらも黒い者は応じて白髪の男へと近寄り、膝を折って相手と同じ目線に屈んだ。
その瞬間、血で汚れた手で男は黒い者の胸ぐらを掴み、引き寄せてその額目掛けて思い切りに頭突きを見舞いした。
黒い者はあまりの出来事に理解が追い付いておらず、目を白黒させながら尻餅をついて頭突きをされた額に手を当てて呆けていた。

『分かるか?アイツが、イーリアが本格的に動いた時点でこっちは詰みだ!俺が逃げようが、隠れようが殺されるのは確定事項だ!どうしようもねぇんだよ!』

はふぅ…と大きく息を吐いたかと思えば男は黒い者を強く見据えて語った。
手負いである以上に、運良く延命したところで殺されるのは目に見えている事、そしてそれまでに恐ろしく、執念深いと言うことを。

『絶望的とも言える状況だ。だがその手を覆す一手を、それをするかどうかと言う選択をテメェにくれてやるつってんだ。』

呆けたまま固まり、話を聞く黒い者に対してじりじりと這うようにして詰め寄り、そして辿り着けば再び胸ぐらを掴む。
そしてグイッと強く引き寄せれば、ゴンッ!と再び額を合わせ、瞳があろう部分を強く彼は睨み付けた。

『成功すれば上々、好転に持ち込める。テメェも功績を得れる。だが捨てりゃその先は真っ暗だ』

『――テメェはどっちを選ぶんだ。この世界の【生】か、【死】か…!』

まるで鬼気迫るかの様な捲し立て。尋問官が罪人に詰め寄るかの様な勢いだろう。
その勢いに圧倒されてか、暫く無言でいた黒い者は、だが漸くして口を開いて言葉を放つ。

「…あまりにも壮大すぎて、私には背負いきれそうにありませんね……」

「その舵を取るにはあまりにも……重すぎる…」

だが内容としてはあまりにも弱気な物であり、相手の期待する答えとは言えないような代物だった。
それもそうだろう、唐突に世界の命運の話なんて言われても混乱するのは当たり前だ。誰だってそうなって然るべきだ。
黒い者だってそうだ。見た目こそ人間離れしているが、この者だって立派な人間である。
重要な役職に就いてる訳でもなく、重責を負うにしては若すぎるくらいだ。

そしてその反応を目にした男はと言えば……
憤慨することもなく、呆れるわけでもなく、悲壮を漂わせるわけでもなく、ただ相手を見ていた。
二人の間には幾度目かの沈黙が流れる。
夜も深まっていることもあって動物の鳴き声は聞こえず、ただただ風の凪ぐ音と、それによって生ずる草木の擦れる音だけが響いていた。

時間にして数分程度でしかないだろうが、二人にとってはきっと数時間の体感だったのだろう。
痺れを切らした男は再び口を開いた。

『テメェはどうしたい。生きたいのか、死にたいのか』

その言葉には激情は含まれておらず、ただ穏やかな問いだった。

『大切な者を守り抜きたくはねぇのか』

それは穏やかで、静かであり、スッと黒い者の中へと入り込んだ。
それがあったからか、少し俯き加減であった黒い者の顔は上がり、真っ直ぐ男と面を向き合わせていた。

「…決まっています、守りますとも」

そう力強く、黒い者は男に宣言した。これだけは譲れないものだと言わんばかりに。

それを聞いた男は満足げな顔をしてから、黒い者から離れ、目の前で正座をして見せた。
意を決し、死ぬ覚悟を決めたその姿はどれだけ潔いものとして写った事だろうか。
黒い者もいよいよ腹を括り、ヨロヨロとしながらも立ち上がれば服の中に仕込まれているナイフの内、特に手入れされた使い勝手の良い物を取り出した。

「…本当に……宜しいのですね…?」

未だに何処かしらで躊躇いの残る覚悟、迷いを表すかのようにナイフを握る手は微かに震えていた。
だがそれを払拭するかのように、目の前の男は力強く告げた。

『あぁ、悔いはねぇ。俺の首を落としたらそれを持ってお前らの上に報告しろ。【城ヶ崎は殺った】ってな、世に報道すんのも忘れんなよ?そうしねぇと意味はねぇんだからよ』

『…じゃあ、思い切り

――殺れ』

相手の意図は深くまでは読み取れない、だが何か策があるからこその行動だ。
そう強く信じ…否、思い込み、暗示を掛けて黒い者はナイフを握り直し、その首目掛けて慈悲無く思い切り

振り下ろした。



―――そんな出来事から時は少し経った頃。
任務から未だに戻らない闇瀬を案ずる声が上がる中で彼は、退魔師の本部である深川神宮に戻ってきた。
服はボロボロになり、フラフラとした足取りながらに確かに帰還した彼に贈られた声は果たして安堵のものか、心配による怒りか。
どう言った物だろうと彼はそれを受けつつ、休むよりも先にそれらを掻き分けて前へと進んだ。

「単独での行動は猛省致します、が…敵部隊の幹部…その一人の首を、獲りました……」

任務の報告として上に対し、確かな証拠である【魔人の死体】を提示したのだ。
首から上は一度切り離されてから無理やり神威で縫い付けられた状態であった。
引き渡しの際にそれが解かれ、ゴトンッと鈍い音と共に頭部が落ちたのがその証明だった。
今まで挙がってきた報告などから照らし合わされ、その死体が確かに魔人組織の幹部である【城ヶ崎 兎羽】のものだと認められた。
先日の報道の件や、襲撃もあった為に世を安心させて落ち着かせる目的も含めて上層部は魔人組織の要の一つである幹部を退魔師が破った事を報じた。
このニュースは瞬く間に世に出回ることとなった。



それが意図されたものだと真実を知るのは闇瀬と、死体になった彼を除いて…………


___________________________________
「闇瀬 弥宵」階級:三 亭号:宵闇
・単独による魔人の討伐
魔人の強さは現特級にも退けを取らないものと報告されており、どの様な手段を用いて勝利を掴み取ったかは不明。考慮すべき点は多く残す。
本人からの証言としては、神威を駆使しての苦辛の勝利だとのこと。
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カテゴライズ:魔人
名称「城ヶ崎 兎羽」
通称【首狩りの白兎】
・抹殺リスト:削除済
闇瀬三級による討伐により、抹殺リストから除外。以後、捜索の手は打ち止めとする。
コメント:生け捕りが望ましかったが、淡い希望であり、それを成すには多数の犠牲を支払わなければならないとやむなく判断。魔人組織の敵情を深く知るには再び一からとなる。より詳しく知りたかったが…死体から何か情報が得れないか期待する。闇瀬三級の功績に関しては思慮すべき部分が多と残ってはいるが認めざるを得ないだろう。実力は本物と見る。
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夜神月さん (7vkz0vb9)2021/4/27 23:11 (No.75621)削除
【イベント名】『ぬけだせ 無人の島』

【開催日】5月2日~3日、予備で4日

【開催時間】19時~0時

【開催場所】イベント部屋

【ジャンル】サバイバル

【ロスト制度】無し

【推奨のキャラ】特に無し、ご自由にどうぞ

【概要】
__________あー、あー、マイクテスト、マイクテスト、よし……

……すか……聞こえますか……私は今、貴方の脳内に直接語りかけてます……

ま、僕にそんな能力無いけどね、どうもおはこんばんにちは、僕は名無しの野良神です。

まぁ名無しの野良神って言われるのも何だしなぁ……今は狐と呼ばれているので狐とでも呼んでくださいな、まずはこの投稿に興味を持って頂きありがとうございます。

その前に先週やる予定だったのですが、中の人が「GWの方が人集まるんじゃね?」とか抜かして、概要を投稿して即延期になった事をお許しください。

では気を取り直して、皆さん!GW退屈してませんか?いや忙しい人はごめん、退魔師は暇ちゃうやろうけど、まぁそんな人に!これを読んでいる方限定でな、な、な、なんと!無料で無人島0円生活体験ツアーにご紹介させていただきます!イェーイ!パチパチ!ご参加して頂くキャラ達も、主催である僕もお金の掛からないお得なツアーとなっております!

え?参加したがるキャラなんて居ない?大丈夫!対策練ってます!対策と言うか、僕の神威なんだけどね、僕の神威で適当に人を集め、僕の作った空間、今回舞台となる無人島で1泊2日の無人島生活をして貰います、ここでザックリとルール説明でもしときましょうか

まず1つ、無人島内では命は保証されます、まぁそういう能力だから、1日目は自分で寝床でも作って1泊してもらいます、イベ1日目の〆ロルで寝てもらいます、まぁオールでも良いけどね、そして2日目はイカダかなんか作って貰って島を出て貰います、船?出ないよそんなの、お金掛かるし

無人島内では釣りをするも良し、狩りをするも良し、空想上の生物は居ないけど色々居るから探して見てね、命は保証するけど怪我とかは知らなぁい、そこは自己責任でお願ぁい

え?読んだの2回目?やかましいわ、投稿したのはこれで1回目だ、2回目じゃない、寧ろフルで暗記するまで読み直すんだ

ザックリとはこんな感じかな?後は当日に話そうかなぁなんて思っております、えー長くなりましたが、概要はこんな感じで〆させて頂こうかと思っております。長々と無駄な所が多い概要を最後まで読んで頂きありがとうございました。皆様のご参加お待ちしております。途中参加もOKです。次はイベント当日にお会いしましょう、では。

…………あれ、マイクどうやって切るんだこれ……えっと……あ、これか。
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S
Sidukiさん (7sh8tlt2)2021/4/26 23:57 (No.75546)
優翔の過去を綴ってみました。

「冷たい温もり」

優翔が退魔師になる前は神社で巫女をしていた。仕事に熱心で優しかった優翔には海翔という兄がいた。兄は退魔師であり、神威を持つ。ただし、体温を代償とし、日が照る時は外にいる時も中にいる時も素顔を表さなかった。唯一素顔が見れたのは日の照らない夜の日。
その度に兄妹で夜道を散歩していた。

手を繋いで歩いていたが兄の手は当然のことのように冷たい。
「優翔の温もりは好きだけど、手が冷たくなるぞ」けど優翔は離さなかった。

「お兄ちゃんの手を温められるのは私しかいなかったから。それなら温めてあげたい」
その言葉に兄は朗に笑った。

そんな日々が続いた矢先、ある日中の参りで兄と共に行動していた優翔は数体の悪魔に襲われる。退魔師である海翔は悪魔の討伐に専念するが、巫女でしかない優翔は必死に逃げるが、一人の悪魔の攻撃を避けられず、左肩を斬り付けられる。
「うあっ!!っ……!!」
鋭い痛みに悶絶する優翔に無慈悲に悪魔は剣を振るう。

「優翔に手ぇ出すなぁぁぁっ!!!!!!」

その時、悪魔と優翔の間に怒号と紺色の髪。海翔だった。顔を覆い隠す布は反動で曝け出された素顔。綺麗な素顔は火傷と化した。

「あ''っ……っ……ああぁぁぁっ!!」
鋭い熱さにも物怖じせず、怒りからか、最大の神威の力で抜刀する。氷漬けで朽ちた悪魔と同時に海翔は満身創痍 遂には倒れる。

「お兄ちゃん!」
優翔は兄を抱き起こした。通常よりも兄の体温は酷く冷たかった。
「お兄ちゃん……お兄ちゃん待ってて今、今薬草っ…………を…………。」
必死に助けようとする優翔の頬に冷たい温もり。海翔が手袋をとって優翔の頬に触れていた。
「ゆ……たか………………」
火傷が広がるのも気にせず掠れた声でこう言った。
「優翔の温もり…最後まで神様は叶えてくださらなかったな。……いや……当たり前……かぁ。」
彼の微笑みは儚げだった。
するりと冷たい手は地面に落ちた。
「お兄ちゃん……?」
呼びかけた、揺さぶった。ただ揺さぶる動きに合わせるように兄は動かなかった。

「っ…………………………ぁ……………………」

兄の死。それを突きつけられるには充分すぎる最期だった。

「うああああああああああああああぁぁぁ!!!!!!!!」
優翔は兄の体に顔を埋めて泣き叫んだ。

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兄のいない世界に兄が求めていた温もりなどは必要ない。

だから。

「神威の力をお貸しください。」

兄が好きだった己の体温を代償に。
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夜神月さん (7vkz0vb9)2021/4/10 05:12 (No.73910)削除
ある日、六道雪吹が同僚の甘裏桃音の家に遊びに行った時のお話

勿論やる事は決まっている、ゲーム一択だ、今回は格ゲー、しかしやり始めてから何時間経っただろう、未だに勝てない、強すぎる、眠くなってきた、エナジードリンクももう2本開けた。

「ゴクッ…ゴクッ…まだ……まだ寝てたまるか……アンタに勝つまで……」

甘裏桃音と話す時は基本、雪吹は相手と同じような話し方をするが今は余裕が無くなっており、自分の話し方になっている、目の下もクマが出来ている。

かれこれ30分後、遂に力尽き、コントローラーを握ったまま倒れる、勿論0勝で、段々と意識が遠のき、瞼が下がっていく、つまり寝落ちだ、ここから先は空想のお話、蛞蝓との契約の代償による夢の中のお話、目が覚めるまで夢だと気付けないし、意識も五感も夢の中ではハッキリとしている。

_____気がつくとそこは和風な建物……と言うか瓦の屋根が周りに見え、奥には……松江城か?そして木でできた看板には『風林火山』と書いている、後ろの方へ行き、下を覗いてみると凄い高さ、しかし飛び降りれない、これ以上先に行けない、上を見るとよく分からないゲージ、前を見ると甘裏桃音の姿

「あっ ももね さ……」

話し方を相手に似せ、話しかけようとした時『fight!』と声が聞こえた

すると桃音はいきなり跳び、上から雪吹の頭を殴り着地、鳩尾を殴り、両手を横から前へ動かす

「そにっく ぶーむ」

なんとその腕から回転するブーメラン状の衝撃波が放たれ、雪吹に命中、1度雪吹は倒れる、ちなみにこれは雪吹の夢の中の世界なので桃音の話し方は現実と少し違うかもしれない、雪吹は立ち上がって後ろに下がって距離をとる

「かはっ……!」

まず訳が分からない、まずあの人なんでソニックブームが出来る、上を見ればゲージが減っている、体力か?つまりここで戦えと?電気は出ない、相手もテロップは出して来ない、神威無し……もしかして……と思い、両手を勢い良く前に出す

「タイガー!」

火の玉の様な物が出る、おっホントに出た……なんて思いつつもあっさりガードされる、タイガーショットだけじゃ無い、色々な技を使える、技もガードできる、と言うことはシステムはほぼ格ゲーと変わらない……という訳か

桃音が接近してき、顔に蹴りを入れようとしてくるが、首を横に動かしてギリギリ躱して頬を掠る、これで分かった、格ゲーの動きだけじゃなく、普通の肉弾戦+格ゲーの技やコンボが使えると、桃音はとっさにしゃがみこみ、雪吹の足に蹴りを3回入れ、アッパーをしながら跳ぶ

「しょうりゅう けん」

受け身を取って咄嗟に体制を立て直し、しゃがんだ状態から上に蹴りをしながらバク宙、サマーソルトキックと言うやつだ、やっと攻撃が命中、桃音は一旦距離をとるだろう

「すこし は やるよう ですね」

「へっ……!アンタこそ……」

次はこちらから仕掛けようか、上に跳んで斜めに蹴り、命中すればしゃがんで顎を1度殴って目に見えないぐらいで何度も蹴りを入れる、百裂脚だ、そしてしゃがんで1発殴り、地に手を着き、そのまま逆立ちの状態で腕の力で回転させながら浮き、足を開いて蹴りを食らわせる、ゲーム内で覚えたコンボだ

着地し、一気に畳かけようと試みるが、桃音は両手を広げ、回転しながらこちらに近づいてくる、無表情だしシュールで弱そうなんだが当たると普通に痛い、ダブルラリアットと言う技か、自分に隙が出来たところで、下から1発殴られ、回りながら蹴り、竜巻旋風脚を喰らい、上へ蹴り上げられ、地面へ降りてくる所で昇龍拳を食らう、やっぱり一筋縄じゃ行かない、そりゃ格ゲーであんな化けてる人だし、それもそうか

暫くの間、激闘を繰り広げ、お互い体力ゲージは殆どない、けど……勝てる!この人に勝てる!これでようやく一勝……!そう思いながら百裂脚、一撃でも当たれば勝ちだ……!

ここでまさかの出来事だ、蹴りを1発1発を全て同時のタイミングでガード、何度蹴っても蹴っても同じタイミングでガードされる、桃音は跳び、雪吹は斜め上に蹴りを入れるが、拳で相殺され、空中で1発、足に1発蹴りを貰い、連続で回し蹴りを喰らう、疾風迅雷脚を喰らい『K.O』と聞こえ、雪吹は倒れる

「その まあい じゃ こぶし はんぶん とどき ません」

「これ……足だから……」

そのまま雪吹の意識は遠のく、また勝てなかった、やっぱり完敗だ、勝てっこないや、この人に勝つのはもう諦めよう、無理だ、今だけでも数時間は戦った、身体中が痛むしもう動けないや……

「キンパツクソテンパヤロウ さん … 雪吹 さん … へんじがない ただのしかばねのようだ」

桃音はゆさゆさと雪吹の体を揺する

「… しかたないですね 。 こほん 雪吹 あさ(2:00)ですよ おきてください 。と ももねは ささやいた 」

耳元からそう聞こえると目が開き、起き上がって周りを見渡す、身体が痛くない、痛みはさっきまであった、身体が動く、疲労感も無い、そもそも桃音さんの家……ここで全て察するだろう

「あっおはようございます、あんま寝た気がしないな……」

そりゃ夢の中ではハッキリ意識はあったしあれだけ暴れてたから寝た気が全くしない、全く厄介な代償だと思う、て事は寝落ちてたのだろうか

「うん ? にじ ?」

早くない!?と思い、全く寝た気がしなくて疲れているというか身体の疲れは取れているのだが疲れたと感じる、本当に、本当に面倒臭い代償だ、睡眠くらいゆっくり取りたいものだ。
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